中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは、個人指導専門塾の吉田です。
今回は私の教室にいる「漢字が大大大っきらい」だった女の子のお話です。
その子は小学二年生で入塾したのですが、
とても人懐っこい、素直な女の子でした。
しかし勉強の話になると、国語にしても算数にしても、
とにかく逃げよう(トイレに行くなど)とする行動が見られました。
これはおかしいなと思い、本人に話を聞いてみると
「だって漢字が全然読めないんだもん。私馬鹿だし。」
としょんぼりした顔で、自分の頭をガンッガンッと叩いていました。
当時のその子は漢字の100問テストで3問取れるかどうか。
しかも、それをおかあさんにこっぴどく叱られていたのです。
漢字に加えて自己否定までしだしたら、
勉強することも、自分のことも、大っ嫌いになってしまいます。
これは急いで改善しなければと思い、
・小さなことでも、できたら褒める。
・漢字を楽しいと思えるようにする。
まずはこの二つを踏まえながら指導を行っていきました。
まずは、本人に合う教材を探しました。
彼女は「きれいに書けたね」と言われるのが好きだったので、
楽しい例文がたくさん載っている、なぞるだけの練習帳を使うことにしました。
最初は1ページ行うのに60分以上かかっていました。
それでもあきらめずに、
「お手本よく見てたね!」「まっすぐかけたね!」
「すごい!できたね!」
と、たくさん褒めながら練習をしていきました。
半年過ぎたころからでしょうか、変化が見え始めました。
今では「今日の漢字の宿題はこのページがいい!」と自分から言い出します。
1ページにかける時間も5分程度になってきました。
漢字テストも100点中50点に上がってきています。
これにはお母さまも驚かれました。
「どうしてうちの子は今、漢字が好きになってきたんでしょう。
むかしから、あんなに苦労してしつけてきたのに。」
このようなことをおっしゃってました。
今回は国語のトレーニングが少しずつ効果をもたらせてくれたこと、
そして、行動科学に基づいた接し方が本人の意識を変えた、行動を変えたと思っています。
彼女は私のことが大好きです。なぜならたくさん褒めてくれるから。
それだけで、モチベーションというのはメキメキ上がっていくわけです。
子供たちにも100点を取りたい!など、目標はあります。
でもそれだけが目標だと、いつまでも褒めてもらえず心が折れてしまいます。
なので、できるだけこまめに褒めて、
一歩一歩のできた!という気持ちを育てていけると、
気持ち良い勉強へとつながっていくのではないでしょうか。
大事なことは子供が行動をすることです。
そのためには〈行動をしたい〉といかに思わせられるかどうか。
「叱る」という行動は、その場のみは行動するかもしれませんが、
自発的な行動を作ることはありません。
自発的な行動を促進するには「褒める」という行動が効果的です!
ぜひ、叱りそうになったら一呼吸して、
怒りを「ぐっ」とこらえ、以前よりがんばったところを見つけて
褒めてあげるということを実践してみてください。