受験生の12月:後悔しない冬休みの過ごし方
「アクティブ・ラーニング」といった言葉が使われ始めて久しいですが、具体的にどのような学習か分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
アクティブ・ラーニングってなに?どんな学習法?問題点はないの?それに代わるもっと良い学習法があるのでは?
今回は、そんな疑問にお答えしていきたいと思います。
アクティブ・ラーニングとは?
アクティブ・ラーニングについて文部科学省では「学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称」※1といった表現がされていますが、いまいちピンとこないのが正直なところではないでしょうか。
アクティブ・ラーニングをざっくりと簡単に言えば「ただ一方的に教えてもらうのではなく、ディスカッションなどを通して主体的・活動的に学習をする」ということです。
“授業で教えてもらう”のではなく“授業に参加する”のがアクティブ・ラーニングなのです。
座学を中心とした一方的に教える学習よりも、ディスカッションやグループワークを通して自分で考え、意見を出し合い、正しい答えを導き出していく学習法のほうが得られるものが多いですよね。
アクティブ・ラーニングには、自主性・コミュニケーション能力・論理的思考・問題を解決する力などさまざまな能力を育むメリットがあります。
アクティブ・ラーニングはいつから始まった?
2012年から「これからの教育はこうあるべき!」と、アクティブ・ラーニングという言葉が使われ始めました。
今までのような、知識を伝達するような一方的な授業から、教師と学生※が意思疎通を図りながら学生が主体的に問題を発見して、その答えを導き出していく教育への変換が必要、といった考えによるものです。
(※小学生や中学生は“児童・生徒”といった表現が正しいですが、アクティブ・ラーニングはもともと大学教育の在り方としてスタートしたので、ここでは「学生」といった表現がなされています。)
さらに、2014年になると小中高等学校教育の改革でもアクティブ・ラーニングという言葉が使われるようになりました。
具体的なアクティブ・ラーニングの例
アクティブ・ラーニングにはさまざまな方法が用いられますが、その具体例として、いくつか挙げてみたいと思います。
- ディスカッション
授業の内容に関連した発表や話し合い。クラス全体ではなく、小グループに分かれて行う。 - ジグソー学習
生徒が授業内容から自分が選んだ分野の専門家になり、生徒同士で自分の担当分野について教え合うチーム学習。 - 課題解決型学習(チュートリアル型)
生徒が立てた仮説を検証していく学習。正しい答えにたどり着くか否かよりも、答えを導き出す過程を大切にする。 - 体験学習
実際に体験しながら学ぶ。フィールドワークなどの課外活動もその一つ。
授業参観のときなどに「これについて班で3分間話し合ってください」といったシーンを目にした親御さんもいらっしゃるかと思います。
これもアクティブ・ラーニングの一つです。
簡単にできる学習から準備が必要な学習まで、具体例はさまざまありますが、実際にアクティブ・ラーニングを取り入れている小中学校はとても多いです。
※1アクティブ・ラーニングに関する議論/文部科学省