中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の平田です。
前回、T君とその勉強嫌いを何とかしようと考える保護者さんのお話をさせていただきました。
今回はその続きです。
学校や塾の宿題をやるという習慣を手に入れたT君。
次のステップとして、私たちと保護者さんで相談し、+αの勉強を家庭でやっていくことに決めました。
宿題とは別に、毎日何か勉強をするという取り決めです。
まずは、やりやすいところで、「漢字ドリルを1日3ページ進めていく」ことに決めました。
T君は中学2年生ですが、用意したのは小4~6のドリルです。
初めは、「小学生のやつをやるの?」と渋々とりかかったT君でしたが、
「中学生でも意外とわからない漢字多いんだよ」と言ったらすんなり取り組んでくれました。
実際、わからない漢字は2割ほどあって毎日の習慣が身についてきたころには、
このドリルをやる意義を理解してくれている様子でした。
最近では漢字に興味を持って、特別な読み方の漢字(【秋刀魚】(さんま)や【五月雨】(さみだれ)など)を調べてきます。
そして、私に読み方を出題してきます。
「先生でも読めない漢字を見つけてきてやる!」と思ってくれているみたいです。
漢字が習慣になってきたころ、T君が苦手とする英語も家庭学習に取り入れようと考えました。
やった内容は、ノートを1冊用意して、そこに教科書の文章を写していくこと。
ノートの見開き左のページに英文の写し、右のページにその日本語訳を書くようにします。
単純な作業ですが、英語の嫌いなT君にとっては出来ればやりたくないものでした。
ところが、最初は週に2回くらいのペースでやり始めましたが
1ヶ月くらいたった現在は、週に4回のペースで出来るようになりました。
「塾に行かない日はやる」というルールを私、T君、そしてT君の保護者さんで共有して徹底しています。
漢字も英語も、先生や保護者の方が促さなければ絶対にやらなかったと思います。
ところが、今はT君の習慣となって、T君の財産になり続けています。
「子どもが家庭学習をしやすくするために必要なこと」とは、環境とルールです。
周りにいる大人が、ぜひその2つをを作ってみてください。
「この子にはどんなことを与えることが出来るだろう」と。
そして、それを大人も子どもも徹底することができれば、理想の姿に、一歩近づくことが出来ると思います。