中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは、教室長の丹下です。
もうすぐ中間テストがありますね。
中学1年生のお子さんにとっては初めての定期テストで、保護者の方もドキドキされているのではないでしょうか?
そこで今回は「スモールゴールを達成するために、どんなサポートができるのか」をテーマにお話します。
実際私が指導している生徒のお話も紹介します。
スモールゴールとは、名前の通り小さな目標のことです。
例えば、「テストで80点以上取る」という目標があるとします。
そんな時、
まず次のテストでは70点以上、その次は75点、その次で80点を目指す・・・
と最終目標に到達するまでに小さなステップを作ってあげるのです。
このように小さな目標、スモールゴールを設定してひとつずつ達成していくことで
最終目標も達成することが出来ます。
私の教室のYさんは数学がとても苦手で、中1の半ばからつまずき始めてしまいました。
平均点も大きく下回ってしまうようになり、なんとかしたいけどどうすれば・・・という状態でした。
私は彼女に、「数学は何点取れるようになりたいの?」と聞きました。
すると「40点・・・」と自信なさげに答えました。
でも本当のところを聞くと50点以上は取れるようになりたいと言ってくれました。
目標が高いと思われて呆れられるのが嫌だったようです。
「なら、まずは40点以上を目指そう。一気に10点、20点上げるのって難しくない?」
またそれを達成するためにやることを2つ決めました。
- 計算問題の復習を宿題としてプリント1枚分毎回やってくる。
- 間違えた問題は、答えを写す前に自分でどこが違うのか見つけてから直しをする。
普通の宿題とは別で計算問題の復習をする宿題を、Yさんが教室に来たとき必ず提出してもらいました。
間違い直しも、初めのうちは慣れていなくて時間がかかっていたのですが
簡単な計算問題から始めて少しずつ問題の難易度を上げていきました。
この2つの約束を3か月徹底してもらいました。
するとYさんは、2学期最初のテストで40点以上をとることが出来たのです。
私たちは、スモールゴールを達成出来たことに心から喜び合いました。
その後のテストでも少しずつ点数を上げることが出来ました。
その都度設定したスモールゴールを見事に達成し続けてくれたのです。
そして、1年生の学年末テストではあんなに数学が苦手だったYさんが70点をとって帰って来てくれたのです。
平均点を約15点上回り、5科目の順位も1学期の頃に比べて50位ほど上がりました。
Yさんは苦手だった数学を得意科目に変えることで、勉強に自信を持つことができ、
他の科目の勉強も、真面目に前向きな気持ちで取り組むようになったのです。
ここで大切なのは、こまめな声掛けです。
目標達成のために決めごとを作って、やってきたらすぐ褒める。
正解の数が増えたら褒める、こちらがアドバイスしたことを実践していたら褒める・・・など、
小さな変化でも必ず褒めることと、一緒に決めた目標を時々口に出して共有することを心掛けていきましょう。
「何かお子さんに声をかけてあげたいけど、どうすれば・・・」
と悩んでいる保護者の方も、ぜひスモールゴールを活用してみてください。