行動科学で不安を和らげる!子どもが安心できる家庭のつくり方
前回は、中学1年生向けに定期テスト直前のやるべきことをお話しました。
何度も定期テストを経験している2年生、3年生にとっても有効な勉強法ですので、ぜひ今後のテスト勉強の参考にしていただければと思います。
中間テストは1日で済ませてしまう学校もありますが、2日かけて行うところもあり、期末テストになると3日間がテスト期間となる学校もあります。
今回は、中学生の全学年に向けて、定期テスト期間の過ごし方についてお話したいと思います。
“理想的な定期テスト期間の過ごし方”といったものはもちろんあるのですが、みんながみんなそのように過ごせるわけではないですし、それぞれの子に対してのアプローチ方法は異なります。
必死に次の日の科目を勉強する子、手ごたえがなくて次の日のテストをあきらめてしまっている子・・・さまざまな子がいるかと思いますが、お子さんはどのタイプでしょうか。
①必死に勉強している子へのアプローチ
1日目のテストが終わり、帰宅してから次の日の科目を必死に勉強している子。自ら勉強できるのは、とても素晴らしいことだと思います。
親御さんは、焦りを感じてしまっていたり、無理なストレスがかかっていないかをよく観察するようにしましょう。
子どもの性格によっては、じゅうぶん頑張れているのに「まだ足りない」「良い点数がとれるか不安」「自分は勉強ができない」と思ってしまう子もいます。
そのような子には、「あなたなら大丈夫」「じゅうぶん努力できているよ」というのを伝えるようにしましょう。(※そんなに勉強しなくてもいいよ、という意味ではありません。)
子どもに自信を持たせるアプローチが大切です。
②次の日のテストをあきらめてしまっている子へのアプローチ
1日目のテストの手ごたえがなくて、次の日のテストをあきらめてしまう子もいます。
テストをあきらめている状態だけ見ると、やる気のない子、不真面目な子、なまけものな子、といったイメージになるかと思いますが、実は完璧主義の子や負けず嫌いの子、プライドが高い子に多い傾向があります。
そういった子の思考としては「すでに解けない問題が多かったから、これから頑張ってももう意味がない」「努力して良い結果にならなかったら格好悪いから、努力をするのを辞める」のような状態です。
そのような子には、①完璧な人はいない②得意不得意はみんなにあって、少しずつ全体を持ち上げていけば大丈夫③結果ではなくて努力する過程が素晴らしい、といったことを伝えるようなアプローチをしていきましょう。
間違っても「明日のテスト勉強をしなさい」とは言わないように注意が必要です。
勉強時間をしっかり確保したいところですが、子どものテストに対する気持ちを聞く時間も大切です。さらに、「大丈夫」「明日のために一緒に頑張ろう」と寄り添うようにすると、子どもも頑張る力が湧いてくるはずです。