行動科学で不安を和らげる!子どもが安心できる家庭のつくり方
こんにちは。個人指導専門塾の岡田です。
今回お伝えしたいのは「お子さんと学習面での目標を立てる際に注意しなければならないこと」です。
前回の私の記事(勉強を継続するための動機づけ)にて
勉強を継続させるにはお子さんのエフィカシー(自己肯定感)を高めていく必要があることをお伝えしました。
そのエフィカシーを高めるための要素は、
- 本人が達成できる「目標設定」
- それを達成したとき周りのご家族のみなさんが「承認すること」
です。
ただし、お子さんが完全に一人で目標を設定することはなかなか難しいことでもあるため
保護者の方のサポートが不可欠であるといえます。
その際、注意してほしいことは「お子さんの目標を大人が勝手に押し付けないようにする」ことです。
悪い例を挙げるとすると
「あなたは数学のテストで30点だったんだから、次のテストは80点取れるようにもっとしっかり勉強しなさい。
それができないならスマホは没収するからね。」
のような声かけです。
お子さんとの勉強における目標設定で、このような約束をする方も少なくないと思います。
この例でいうと、そもそも現状が30点を取る学習能力の生徒に、
次のテストまでに1~2か月ほどしかない期間で80点を取るよう強要することはあまりに無茶な目標です。
また「もっと」や「しっかり」といったあいまいな表現を入れてしまうと、
子どもは何をすれば目標を達成出来るのか具体的にわからないため、あまり目標を立てる意味がありません。
そこで必要となってくるのが深掘りのヒヤリングとそれに対して承認してあげることです。
例えば、「次の数学のテストで何点アップすれば嬉しい?」「数学のどの部分を頑張ったら点数があげられると思う?」
のように、保護者の方は聞き役に徹し、お子さん自らが答えられるようにしましょう。
本当のゴール設定に向かい、導いてあげることが重要です。
例えば、下記のようなやりとりができるといいですね。
親:次の数学は何点アップしたら満足できる?
子:う~ん、10点はアップしたいなあ。
親:そうなんだね。てことは40点取れたら嬉しいってことだね。
子:うん。
親:それいいね!なら10点アップするには数学のどこを頑張ったら達成できそうかな?
子:わかんない。
親:今回のテストは大問1の計算問題で間違えてたでしょ?計算は毎日時間を取って勉強したら次は点数取れそうじゃない?
子:それならできそう。
親:じゃあ計算だけ時間作って勉強してみようね!まずは毎日やるためには何分間だったら続けられそう?
子:10分くらいかな?
親:うん!なら今日から晩御飯を食べる10分前までに計算問題を最低5問といてみようね!
子:うん、やってみる!
人に押し付けられた目標よりも、自分で決めた目標の方が「やってやろう」と思うのは
大人も子どもも同じではないでしょうか。
ただ、子どもが自分の言葉で具体的な目標を決めるのは難しいことがほとんどです。
ぜひ保護者の方は、核心を焦らず子どもの思いをゆっくり聞いてあげてください。
大事なことは子どもが自主性を持って目標を明言すること。
そしてそれを承認してあげること。
この2つを守ったうえで継続できる学習目標を立てていきましょう!