受験生の親子が描いた小さな成功の道筋:具体的な目標が未来を変えた
高校の普通科改革をご存知でしょうか。
2022年度から、高校の普通科に新しい学科が設置できるようになります。
今回は、2022年度からスタートする普通科改革についてお話ししていきますね。
普通科改革とは?
高校には、普通科・専門学科・総合学科の3つがあります。生徒数が最も多いのは普通科で、70%以上の生徒が通っています。
各学科を幅広く学ぶ普通科ですが、その普通科が今、変わろうとしています。
【普通科改革】と呼ばれるこの動き。
普通科のなかに、普通教育を行い特色や特徴のある学科を新たに設置できるようになります。
なぜ今改革が必要なのか?
普通科改革の目的は、魅力や特色のある高校を増やすことです。
文部科学省が2017年に16歳(高校1年生相当)を対象に行った調査の結果によると、
【自分の通っている高校を選んだ理由】(複数回答可)
- 「自宅から近い・通いやすいから」38.2%
- 「合格できそうだったから」33.5%
- 「学校の雰囲気がよかったから」33.5%
といった回答をするお子様が多く見られました。
上記の結果から、学校の特色や魅力ではなく、通いやすさや偏差値で高校を選択したお子様が多いことがわかります。
「学びたいことを学べる高校に行かせたい」「将来の夢に関係する高校に行かせたい」「生き生きと生活できる高校に行かせたい」とは、親の切なる願いですよね。
しかし、自分の高校に魅力を感じている生徒は少ないといった現状が。
なぜそうなのか?と追及したときに「現在は、それぞれの高校の特徴が横並びだからではないか?」「特色ある高校に変えたら魅力を感じて意欲的になれるのではないか?」といったことが考えられるのです。
高校での勉強のやりがいや学習意欲の向上・生徒一人ひとりの可能性や能力を最大限に引き出すことを課題として、普通科改革が検討されるようになりました。
新しい学科の特徴
つづいて、新しい学科について見ていきましょう。
【学際的な学びに重点的に取り組む学科】
学際的・複合的な学問分野や新たな学問領域に即した最先端の特色・魅力ある学びに重点的に取り組む学科
【地域社会に関する学びに重点的に取り組む学科】
現在及び将来の地域社会が有する課題や魅力に着目した実践的な特色・魅力ある学びに重点的に取り組む学科
【その他特色・魅力ある学びに重点的に取り組む学科】
その他普通教育として求められる教育内容であって当該高等学校のスクール・ミッションに基づく特色・魅力ある学びに重点的に取り組む学科
それぞれの学科では、教室内での学びだけでなく、実際の現場での学びも重要です。
そこで、各関係機関との連携や協同を調整するコーディネーターが学校に配置されるようになります。
「百聞は一見に如かず」と言いますが、実践をもとに学びを進めていくのが新しい学科です。
※参考:21世紀出生時縦断調査 第16回調査/文部科学省 これからの高等学校教育について/文部科学省