中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
前回は、勉強を習慣化させるためには①子どもの行動を褒める②より具体的に褒める③他人ではなく過去の子ども自身と比べて褒める、といったポイントをお話しました。
今回は、毎日褒めても良いのか?どのようなタイミングで褒めたらよいのか?についてお話していきたいとおもいます。
毎日褒めると効果が薄れる?
結論からいうと、毎日褒めても効果は薄れません。
褒められれば人は嬉しいものなので、褒めすぎて悪いということはありません。
「褒められる」を言い換えれば、「行動への報酬」になります。
大人でいえば、労働に対する対価(給与)や努力に対する結果(プロジェクトの成功など)にもあたりますね。
褒められる=自分の行動を見てくれている、自分の行動が肯定されている、ということなので、子どもの自信につながって自己肯定感も高まる効果があります。
ただ、ちょっと注意してほしいのが、勉強を習慣化させるためには褒めるレベルを増加させる必要がある点です1)。
ずっと同じような褒め方ではなく、少しずつ褒める強度を高めていくのが望ましいです。
褒めるタイミング
褒めるベストなタイミングは、行動がみられた直後です。
時間が経ってから褒めると、その効果がじゅうぶん発揮できなくなります。
教育心理学に「即時確認の原理」といったものがあります2)。
分かりやすくいうと「その行動が正しかったか否かを即時に本人に伝える」ということです。
勉強が終わった直後に褒められれば、「認められた」「自分の行動は正しかったんだ」と嬉しさも大きいです。
一方、数時間経ってからだと子どもの意識は他のものに向いているので、嬉しさも少なくなるのです。
そのため、“子どもが勉強したらすぐ褒める”というのを意識して行っていきましょう。
1)動機づけからみたオンライン学習の継続性/J-Stage
2)心理学が教科教育にもたらしたもの/ J-Stage