中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは、個人指導専門塾の坂口です。
いよいよ、新学年が始まりましたね。
とは言ったものの前途洋々といった出だしではないかと思います。
「コロナウイルスはとても心配だけど、勉強の遅れも心配。授業を通常通りやっていた時でさえ、ついていくのもやっとだったのに・・・」という保護者様の声をよく耳にします。
これから、授業がどのように進んでいくのか分かりませんが、遅れた分をどこかで取り戻そうとすると、必ず授業進度が速まる時期が来ます。
もし万が一これから感染拡大が加速し休校延長となった場合、学校が再開した後はさらに授業はギリギリの状態になってしまいますよね。
授業スピードが早まれば、ついていけなくなる子はその分増えるでしょう。また、宿題の量も増えるかもしれません。
「少ない授業で理解をしなければならず、宿題は多く出る。」この状況では、習ったことが本当に身に付かないまま、どんどん授業が進む恐れがあります。
これから子どもたちに求められるのは「短時間で効率的に、習ったことを自分のモノにする」ということです。
そこで重要になってくるのが「授業」と「家庭学習」の両立です。
授業の途中で先生の言っていることがよくわからなくなると、諦めて授業を聞くのを放棄してしまうお子様がいます。
授業を聞かなくなると、ノートも書けませんよね。
でも、それではますます授業についていけなくなります。
実は、「授業を聞いてその場で見やすいノートを作る」というのはあらゆる作業の中でも、高度な作業に分類されるものなのです。
「聞く」と「書く」の両方を脳で処理しながら同時進行するこの作業を、心理学用語では「ワーキングメモリ」と言います。
勿論ワーキングメモリが得意な子はいますが、全員に完璧なそれを求めるのは、実はとても酷なことなのです。
でもお子様には授業も聞いてほしいしノートも書いてほしいですよね。
そこで有効な方法が「ノートを ‘授業用’ と ‘家でまとめる用’ の2冊用意する」です。
その名の通り、授業で書くノートとは別に、授業中書いたことを家でまとめる用のノートを用意すると言うことです。
例え、授業中先生の言っていることが100%理解できなくても、「家でもう一度まとめるから大丈夫」と思うと、とりあえず先生の言うことに耳を傾けてノートに書くことが出来ます。
「授業を聞いて、理解もして、さらにノートも綺麗に書く」だと目標が高すぎます。それで授業を聞くのを放棄してしまうくらいだったら、「授業を聞いて、とりあえずのノートを書く」にしたほうが良いのです。
そして、家に帰ったら必ず家でまとめる用のノートに今日習ったことをまとめます。
授業の復習をしていることになるので、立派な家庭学習です。
授業を聞いて、その場でノートを綺麗にまとめることが出来た子よりも、家で時間をかけている分、より学習内容が定着するのです。
学校の成績は才能だけで決まるものではありません。
子どもたちにとって不利なこの状況で、「正しい勉強のやり方」を使って「行動」出来た子だけが高みにいけます。
つまり、行動しなければ結果はついてこないということでもあります。
この状況を逆手にとるくらいの心持ちで、正しい勉強のやり方を継続してほしいと思います。