中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の坂口です。
夏休みは目前です。
受験生にとっては勝負の夏です。
そこで本日は、保護者の方から寄せられる御質問にいくつかお答えしていきます。
是非、御参考にして頂ければ幸いです。
<質問1>
「いつになっても、受験生の自覚がありません。
どうしたら、自覚を持つようになりますか?」
<回答1>
そもそも受験生の自覚のある行動とは何でしょうか。
・自分から勉強する
・宿題以外の自主学習が増える
・以前より遊びの回数が減る・・・
いろいろな要素が集まって、周りはその子に
「受験生の自覚がある」「ない」と判断するのでしょう。
これは会社でもよくあります。
例えば会議で一言もしゃべらない、言わば空気のような存在になっていた社員に対して、
「積極的に仕事をしろ!」と上司が部下に注意したとします。
その光景をイメージしてみてください。
はっきり言うとこれは全く意味がありません。
確かに言葉の意味は分かりますので、
「すいませんでした」「わかりました」とその場では
上司に答えると思いますが、実際は何も変わりません。
それはなぜかというと、
「具体的な行動」を伝えていないので、行動に移せないのです。
ではどうすればいいか?
「積極的に仕事をしなさい!」
そのあとに、
「だから、次の会議では3 回発言をしなさい」
と言えば、この部下は行動をすることができます。
それを毎回の会議で繰り返したとします。
周りの人はその社員のことなんていうと思いますか?
そうです、
「最近あいつ積極的だよね…」と言います。
「具体的な行動」で伝えないと相手は行動できないのです。
話しを戻します。
保護者様が言う自覚がある行動とは
具体的に言えば何をお子様に何をしてもらいたいのでしょうか?
例えば、毎日2 時間は宿題以外の勉強をしてもらいたいなら、
そう伝えないといけません。
また、それだけでは行動できない子もいるかもしれません。
であれば、
「2 時間勉強してもらいたい。その2 時間は最初の30 分は〇〇をやって、
次は△△をやって…」と「具体的な行動」を教えてあげる必要があります。
そうすれば、お子様は行動をすることができ、
それが続いたらいずれ誰が見ても受験生の自覚があるね、となります。
ただし、ここでの問題はそんなところまで
保護者様が指示を出さないといけないのか?ということです。
正直現実的ではありませんよね。
ただし結論をお伝えすると、
自分で考えて行動できる子は、時間だけ伝えれば大丈夫ですが、
何をしたらいいのかわからない子にはそこまでしてあげないといけません。
毎日行うのは大変ですので、
・英語なら単語5 個を20 回ずつ
・数学ならワークを5 ページ
など大枠を決めておいて、今日は数学と国語をやろうね!と
それだけで何をやればいいのか伝わるようにしておくのも手です。
もしくは、通われている塾の先生に出してもらうなどお願いをするのも手です。
自覚というとあいまいですが、要は行動をしてもらいたいということです。
行動に焦点をあて、具体的に何をしてもらいたいのかを伝えるようにしましょう。
<質問2>
勉強はやっているんだけど、成績が伸びない。
<回答2>
これは勉強のやり方を見直すことです。
「見直す。」と言っても何をやれば良いのか分からないかもしれません。
ポイントは「確認」です。
間違えた問題のどこを間違えているのかを「確認」し、解き直し、自分自身で理解できているか、覚えているかをセルフチェックするのです。
本当にやっただけになっていたら現状は変わりません。
「覚えたら、確認。」これの繰り返しです。
受験はこの夏、本気で取り組んだ子だけが成長します。
そのくらい、受験生にとってこの夏は大事です。
不安になることはあります。
そういう時こそ、自分を信じられるようになるまで勉強することです。
そして「勉強させるため」の働きかけも大切ですが、
子どもが不安定になっているとき近くで応援してあげられるのも保護者の方々です。
ぜひ、二人三脚で、時には学校や塾の先生と三人四脚で、ゴールに突き進んでいってほしいなと思います。