中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
子どもと一緒にいる時間が増える連休。普段よりも子どもの様子が目につきやすいのではないでしょうか。
自分から進んで勉強しない子に、ついつい「勉強しなさい」といってしまいがちかと思います。
親に声をかけられても勉強しない子や声かけされたときだけ勉強はするけど、結局自分からは勉強できない子も多いです。
そこで今回は、自分から勉強しない子どもへの声のかけ方についてお話していきますね。
「勉強しなさい」には意味がない!?
子どもはそれぞれ考え方や感じ方が違います。そのため、効果的な声かけも厳密に言うと人によって少しずつ変わってきます。
ただ、どの子であっても共通して「勉強しなさい」は禁句です。
「勉強しなさい」といった言葉は、逆に子どもの意欲を下げてしまいます。
勉強しようと思うけど上手くできない、やり方が分からなくて進まない
→勉強しなさい、真面目にやりなさいとまた怒られる
→やる気がなくなりゲームを始めてしまう
といった悪循環に陥ってしまいかねません。
自分から勉強をする子は、全体の2割程度です。その他の8割の子には、具体的な声かけをしていかなければなりません。
トレーナーとして子どもに寄り添う
親御さんは“トレーナーとして子どもに寄り添う”ことを意識して、声かけを行っていきましょう。
まずポイントにしてほしいのが「勉強習慣をいかにつけるか」です。
- 「勉強に必要なものは買うから行ってね」
勉強しようと思ったときに物がなくて行動できないのを防ぐため - 「〇回復習したから、〇問も解けたね!」
行動したこと、それによってできたことを褒めて達成感を味わうことを教える
まずはスモールゴールを設定します。3個の漢字を10回ずつ練習する、のような簡単なものでかまいません。それが終わったら、テストをします。
正解が1問のみであったとしても「10回ずつ書いたから、1つ覚えたね!」などと、行動したことと、それによって得られた結果を褒めましょう。
そうすることで、子どもに“成功体験”として認識してもらいます。
そして「あなたなら、さらに5回練習すれば、2問解けるようになるよ!」と、次の行動につながるような声かけを行っていきましょう。
パーソナルトレーナーになったつもりで勉強の習慣化についてアドバイスしつつ、一番の理解者でいることが大切です。
マイクロマネジメントは子どもの可能性をつぶす
ただし、マイクロマネジメントはNGです。子どものトレーナーとはいっても一挙手一投足に目を光らせる必要はありません。
そうしてしまうことで、子どもは「監視されている」と思ってしまいます。また、段々と子どもの主体性に任せるようにシフトしていく試みも大切です。
最初は細かくやるべきことを教えたとしても、次第に自主性を大切にしていかないといざというときに「何をすればいいのか分からない」といった子になってしまうからです。
お忙しい親御さんも多いので、なかなか思うようにいかないかもしれません。ただ、できる声かけから初めて、必要であれば塾など他の人の手を借りるのも有効です。
参考
大和書房:気づいたらうちの子…勉強してる! 行動科学で勉強習慣をつける. 石田淳. 2019.