中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
勉強・読書・運動など、私たちが習慣化したいと思っても、上手く習慣化できないのは珍しいことではないですよね。
それには、意志の弱さ・不真面目さ・怠けなどがあるからではなく「現状維持バイアス」が関係しています。
目次
現状維持バイアスとは?
「現状維持バイアス」をわかりやすく簡単にいうと“変化や未知のものを受け入れたくない”といった心理傾向です。
人が安定を好む、変化が怖いと感じるのはこのため。
現状維持バイアスのメカニズム
とはいえ、なぜ人は変化を恐れるのでしょうか。
現状維持バイアスには、ほかの心理傾向も大きくかかわっています。
その代表的なものが「損失回避バイアス」です。
- 8時間寝ると勉強効率が30%アップする!
- 8時間寝ないと勉強の効率が30%も下がる!
あなたは1と2のどちらに「しっかり寝なければ」と、より感じますか。
じつは大半の人が2と答えます。
これが損失回避バイアス。人は得をすることよりも損をすることのほうにインパクトを感じて、損を回避しようとする傾向があります。
現状維持バイアス×勉強の習慣化
勉強を習慣化しようとしたときに、毎日続けられない理由には下記のようなものが挙げられます。
- 勉強に時間を割くとゲームの時間が少なくなる
- 面倒くさくても頑張らなければいけない
- 勉強しない日があれば罪悪感を覚える
- 勉強しても時間の無駄になるかもしれない
これらは、勉強を習慣化することで“損するかもしれない”といった心理によるもの。
勉強の習慣化で損してしまう可能性を考えて、それを回避しようとしてしまうのです。
現状維持バイアスを外すには?
習慣化の敵である現状維持バイアスを外すために、まずは現状維持バイアスが自分にもあると認識・理解しましょう。
さらに、「プロスコンス表」を作成するのも有効です。
プロスコンス表は、メリット・デメリットを書き出し、それぞれの重要度を記すもの。
表のメリットの重要度を足すと40、デメリットは22ですので、勉強を習慣化して損をすることよりも得をするほうが大きい(多い)ことが分かるかと思います。
このように「勉強しないまま」と「勉強を習慣化したとき」のメリット・デメリットを可視化することで「勉強を習慣化したほうが良い」という気持ちになります。
今の状態を変えることは怖くない、変えた方がメリットがある、と自分自身を説得すると現状維持バイアスを外せます。
なかなか習慣化できずにお悩みの方は、ぜひ参考になさってくださいね。