中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
前回は、勉強の習慣づけにやる気が必要ないことをお話ししました。
“だから長続きしなかったのか!”と自分の過去を振り返り納得した親御さんもいるのではないでしょうか。
習慣づけすることは難しいのが事実ではありますが、ちょっとしたポイントを意識するだけで思うように習慣化することが可能です。
勉強という行動をやる気という感情から切り離す
“やる気”といった感情は時間とともに変化する不安定なもの。
そのため、「感情から行動を切り離して自動化する」のが習慣づけのポイントです。
ここで少し、ご自身の普段の生活に目を向けてみてください。
朝起きて、歯みがき・洗顔・着替えなど、私たちは毎日行っていますよね。
この行動をするときに、なんらかの感情を持って行っていますか。「いいえ」と答える人がほとんどだと思います。
私たちは、やる気を出さなくてもほぼ無意識に歯みがきや洗顔などの行動を習慣的に行っています。
これと同じように、感情(やる気)から勉強する(行動)を切り離して自動化していく方法が、習慣づけの重要なポイントとなります。
具体的な行動方法
行動を感情から切り離す・・・といっても、やる気をもってはいけないというわけではありません。
ただ、やる気に頼らずに行動を起こせる仕組み作りをすれば良いのです。
そのためには、「とても小さな行動から始める」のが大切です。
たとえば10秒でできるような、本当に小さな習慣から始めます。
具体的には
- 机の前に座る
- ワークやノートを開く
のような行動が挙げられます。
とはいえ、子どもに勉強の習慣づけをしてほしいのに、机の前に座るだけで“ヨシ”としてしまうのは・・・と思いますよね。
そこで、最終的にはどのような勉強を習慣づけしたいのかを考え、その内容をできるだけ小さくしてみましょう。
たとえば「ワークを1ページずつ解く」の習慣化であれば「1問だけ解く」のように小さくします。
これを毎日続けることで確実な習慣づけができ、さらにその内容を増やしていくのが可能になります。
「毎日1時間勉強する」を習慣づけしようとスタートする気持ちはとても素晴らしいことですが、途中で挫折してしまうリスクが高いです。
そのため、習慣づけを長いスパンで考え、まずはとても小さな行動から始めてみましょう。