中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の平田です。
当塾では、「勉強のやり方・続け方」を指導していくことに焦点を当てています。
勉強の習慣化を考えていく上で、必須になってくるものは、「家庭学習の習慣」です。
いろいろなタイプの子どもがいるので、
「これをすれば絶対子どもは家庭学習をするようになる」なんていう特効薬のようなものはありません。
私も日々模索しています。
しかし、特効薬とまではいかなくても「子どもが家庭学習をしやすくなるような何か?」を、
周りの大人が与えてあげることは出来る!と確信しています。
今回は、ある生徒とその保護者さんのお話をしたいと思います。
中学2年生の春、T君は私の教室に通い始めました。
勉強がとにかく嫌いなT君。
私が家庭学習について話をすると、
「やらなきゃいけないことはわかっているんだけど・・・」と言いました。
重要性はわかっているつもりだけど行動にうつせない。そんな子どもでした。
ある日、T君が塾の宿題をやってこなかったので、私は初めてT君を叱りました。
T君は、しょんぼりしていました。二度と繰り返してほしくなかったので私も強めに叱りました。
そして、T君が帰ってから、保護者の方に私がT君に強く言ったことも含めて学習報告の電話をしました。
T君の保護者さんは「Tは大丈夫です。ありがとうございます。」と明るくお話ししてくださいました。
その日から、T君は絶対に塾の宿題をやってくるようになりました。
初めは、ただ素直な子だから反省して必ずやってくるようになったんだろうと思っていましたが、
それだけではなかったのです。
秘密は、T君の保護者さんにありました。
T君の保護者さんは、T君が宿題に取り組みやすいような仕組みを率先して作ろうとしてくださっていたのです。
T君の家ではこんなルールを作っていました。
・塾に行く前日までに必ず宿題をやり終え、やったものをお父さんに見せる
・お母さんが仕事から帰ってくるまでゲームはしまっておき、帰ってきてからゲームを出してもらえる
・ゲームは2時間まで。ゲームができるのは、その日やるべき宿題を全てやってお父さんに見せた後
T君の保護者さんのすごいところは、それを徹底して毎日継続したことです。
子どもにルールを徹底させるために、まずは自分(親)から徹底したのです。
家事や仕事をする中で、そこまで気を回すことは難しいですよね。
肝心なことは、まわりの大人が主導権を握って勉強を進めさせていくということです。
宿題を必ずやる、という習慣を手に入れたT君。
次回は、次のステップに進んだT君と保護者さんのお話をしたいと思います。