中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の坂口です。
皆さん、そろそ定期テストの範囲が発表されている頃でしょうか。
地域によっては、目前、もしくは終わってしまっているところもあるかもしれませんね。
前回の記事では間違い直しをやるとどんな良いことがあるのかということについてお話しました。
今回は、実際に「間違い直し」をやるようになってから、昨年度定期テストの点数が合計60点もあがった生徒のお話をします。
2学期の中間テストの結果が悪くて、慌てて入塾したいと言ってくれた中学校1年生のT君。
T君は中学生になってからそれまで、何となく小学生の気分がぬけないまま勉強を疎かにしてきたようでした。
さらに話を聞いていると、「勉強が嫌いなわけではないけど何をやれば良いのかよくわからない」ということでした。
「テスト前、どんなふうに勉強したの?」と聞くと、「覚えてない。」とのこと。
覚えてないから分からないところが分からない状態のままでした。
私はT君にこう伝えました。
「まずは勉強のやり方を変えよう。」
T君は即答でした。「うん。分かった。」
私が指導したのは、たった2つです。
1つ目が勉強する内容。テスト前に提出課題になるワークを1日4ページやる、と約束しました。
そしてもう1つが『間違い直しのやり方』です。
T君はそれまで答え合わせをする時、間違えた問題は赤で正しい答えを書き写し、解説を読むだけで終わっていました。
そこで、
- 間違えた問題があったら正しい答えは書き写さず、解説と自分の答案を見比べてどこで間違えたのか、分析する。
- その後、その点に注意しながらもう一度同じ問題を解き直す。
- 答え合わせをする。
このやり方を徹底するようにT君に伝えました。
そして、次の登塾日にワークを解いたノートを持ってきてもらい、やり方が合っていたら思いっきり褒めました。
さらに、1回目で×だったのに間違い直しをしたら正しく解けた問題については
「1回目やったとき間違えた原因は何だったのか」を聞いてあげました。
そして、それをT君に自分の言葉で説明してもらいました。
こうしてT君は人が変わったように繰り返し、繰り返し、分からない問題に向き合うようになり、
期末テストでは前回の5教科のテスト+60点の点数をとったのです。
私もとても嬉しかったです。
T君は「間違い直しをやって良かった。」と言ってくれました。
2年生になった今でも些細なことを疎かにせず、熱心に取り組んでくれています。
やるべきことを一つ一つやる。本当にそれの積み重ねで成長することを私自身、再確認しました。
間違えた問題こそお子さんの伸びしろです。
ほったらかしにしたり分かったふりをしてしまうのはとてももったいないことなのです。
同じ時間勉強しても間違い直しをするかどうかで理解が全く変わってきます。
間違い直しのことがよくわかってないお子さんにはぜひこのT君の話を教えてあげてくださいね。