中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
夏休みに入り、お子様と一緒にいる時間が増えて「うちの子って要領が悪い?」と感じる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
なぜ、子どもの要領が悪いと思ったのか?
その原因をお子様の行動から探り、行動をなくすもしくは足りない行動を増やすという観点からアプローチ方法を考えていきましょう。
お子様の行動観察のコツ
「うちの子って要領が悪い?」そう感じたときは、まずお子様の行動を観察することから始めましょう。
なぜ、要領が悪く見えるのかを探りだすことが必要です。
そのときに注意して見ていただきたいのは、お子様の「過剰な行動」「不足している行動」についてです。
過剰な行動(その行動が余分だから、要領が悪く見える)があれば、その行動を減らせば解決します。
逆に不足している行動(それが足りないから、要領が悪く見える)があれば、その行動を増やせば解決します。
行動を減らす際の環境の作り方
例えば、勉強の要領が悪いと感じたときの行動観察で、お子様が勉強途中でスマホを見ていることに気がついたとしたら、「スマホを見る」という行動をなくす必要があります。
行動を減らす環境を整えるためには、この過剰な行動(スマホを見る)が起こる条件を探りましょう。
そして、行動の手助けになっているもの(勉強のときにスマホが手元にある)や行動の動機づけになるもの(友達からLINEがきた)を取り除き、行動のハードルを高くします。
勉強中はスマホを親に預け、友達には「平日の〇時~〇時は、勉強をしているからLINEの返事を返せない」と伝えておくなどすると、過剰な行動を減らす環境が整います。
行動を増やす際の環境の作り方
勉強のスケジュールを立てていないため、1つの教科が終わり次の勉強に移るまでに無駄な時間ができてしまい、要領が悪く見えてしまっているときを例に見ていきましょう。
このようなときは「スケジュールを立てる」という行動を増やせば解決します。
行動の手助けになるもの(スケジュールを立てると親に褒められる)や行動の動機づけ(勉強中に次は何をすればいいのか困らない)をつくり、行動のハードルを低くします。
具体的には、親御さんがお子様と一緒にスケジュールを立て、スケジュールが仕上がったら褒めるようにすると、不足している行動を増やす環境が整います。
また、不足している行動には、ライバル行動があります。
勉強が始まるギリギリの時間までゲームをしていてスケジュールを作れないとしたら、ライバル行動は「ゲームをする」ことです。
このライバル行動の発生を抑えるのも重要で、具体的には「勉強時間の15分前にはゲームを親に預ける」などの方法があります。
今回は勉強の要領を例に挙げましたが、他の事柄でも「行動を減らす・なくす」or「行動を増やす」というのは同じです。
お子様だけでは、要領を良くする方法や要領が悪くなってしまう原因が分からないと思います。
お子様がスムーズに行動できるように、親御さんのアプローチ方法として、この記事を参考にしてみてくださいね。
◎参考『まんがで身につく 続ける技術』著 石田淳