中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは、個人指導専門塾の田中です。
塾の講師をしていると、定期テスト後の生徒との会話でこんなことをよく耳にします。
「○○君はもっとやばかったから…」「××君に◎◎点も負けた」
人はよく周りの人と比較して「それに引き換え自分は…」ということを考えます。
しかしこの「周りの人と比較する」という行為、自分にプラスにはならないものなのです。
他人と比べるということは、自分自身の成長を見逃してしまうということです。
他人と比べようとすると、ほとんどの子が「あの子は私より頭が良いから」と能力を比べようとしてしまいます。
行動科学では結果は行動の集積と考えます。
他人の表面からしか見えない結果と、自分の積み上げてきた行動を比較することは出来ません。
自分より良い点数を取った子が、どんな工夫をしたのかを知ることもなく、
ただ自分とその子の結果を比較しても意味が無いのです。
また、保護者の方がお子様に対して「お兄ちゃんはもっと点数取れていたのに…」
というようなことを言ってしまうことがあります。
大人が子どもに対して他人と比較するような言い方は、プラスどころかむしろマイナスに作用してしまうのです。
子どもへの声かけの詳しいコツについては、ぜひこちらを参考にしてください。
→「子どもへの正しい声かけ。褒め方のルールとは?」
では、人と比べないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。
他人と比較する代わりに自分自身と比較しましょう。
人と比較しても、自分がどれだけ進歩しているかは分かりません。
過去の自分と比較した方が、
自分の成長や自分が達成したこと、自分の目標に対してどれだけの進歩があったのかを知ることができます。
では、どうやって過去の自分と比較すれば良いのでしょう。
例えば、今まで受けてきた定期テストの「点数」や「平均点との差」を順を追って比較したり、
通知表の評定を過去と比べてみたり。
テストの点数や内申点と言った具体的な数値は、比較がしやすいです。
テストは 1 回やったらおしまいではなく、必ずとっておきましょう。
返ってきたら、振り返りや反省、記録を付けておき、後で見直し、
過去の自分と比較できるようにしましょう。
未来の自分の手助けになると思って取り組めば少しやる気もでるかもしれませんね。
過去の自分と比べられるものは他にも、たくさんあります。
- 昨日より30秒この文章題を解くのが早くなった。
- 分数の四則計算10問解いたら1週間前よりひとつ丸が増えた。
小さいことかもしれませんが、これを実感することができれば、毎日の勉強が今より楽しくなります。
小さな変化を実感するためには、自分で記録をつけると良いでしょう。
手帳やスマホのメモ機能でもなんでもいいです。
時間を測ったり、解いた問題数とその正答率を記録する習慣をつけておきましょう。
その他にも、自分の成長の過程や成功体験や失敗体験、反省などなんでも良いので、
それを日記のように記録していくのも良いですね。
日々をなんとなく過ごすのではなく、一日、一日を記録しておき、
定期的に自分の日記を見返してみて、自分がどのように成長しているのかを確認していきましょう。
今まで、他人を比較対象としてきた人も多いと思います。
これからは過去の自分と比較していき、着実に成長を実感しましょう。
成長を実感できた途端、モチベーションが持続しやすくなりますよ。