中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは、個人指導専門塾の田中です。
みなさん、今年度の目標は決めましたか。
前回、大きな目標を達成するためにはどのような順序で目標を考えていくべきなのかをお話ししました。
その中で、決めるべき目標は3つあるということをお伝えしました。
①1 年間の「大きな目標」を決める。
②「大きな目標」を達成するために達成すべき「小さな目標」を決める。
③「小さな目標」を達成するためにやるべき「行動目標」を決める。
多くのお子様は「目標を決めましょう」と伝えると、①の「大きな目標」をふんわりと決めて終わってしまいます。
大事なのは、②の「小さな目標(スモールゴール)」を設定し、それに基づいて③の「行動目標」を決めるということ。
行動科学ではとても大切なのが、この「スモールゴール」と「行動科学」です。
今回は行動目標やスモールゴールを設定する際のコツについてもう少し詳しく解説します。
前回の記事はこちらからご覧ください。→「新年度スタート!このタイミングで絶対知るべき「目標の決め方」」
「目標を掲げたは良いものの達成できずに終わってしまった。」
「続かずに終わってしまった」
という経験はありませんか。
人間の脳がやる気を出すためには、「報酬系」という脳の回路を満足させないといけません。
そのためには「ご褒美」が必要となります。
「ご褒美」というと、子どもの場合、お菓子とかおもちゃを連想しがちですが、それだけではありません。
実は、勉強の要素が含まれているものでも、子どものご褒美になり得るのです。
例えば、
①達成できそうな課題に取り組み始めること
②課題を達成したという成功体験を得ること
のような、勉強によって得られる一種の快感のようなものです。
スモールゴールを達成したり、行動目標を設定してそれを実際に行動出来た時、子どもはゲームをクリアした時のような快感を感じます。
これが、「報酬系」という脳の回路を満足させたことになります。
そのため、スモールゴールや行動目標を設定するときは、達成しやすく継続可能であることを意識すると、ご褒美として機能しやすくなります。
では、達成しやすく継続可能である「スモールゴール」や「行動目標」はどのように設定すれば良いのでしょうか。
スモールゴールを設定するコツ
スモールゴールは登山に例えられることがあります。
大きな目標が頂点だとすれば、スモールゴールは、1合目、2合目、3合目と言えます。登山をするように、スモールゴールを達成していくことで徐々に目標に近づくことが出来ます。
大きな目標を1年後に達成すると考えると、その間に少しずつ期間をあけてスモールゴールをいくつか設定するのですが、
1合目で相当努力しないといけないゴールをいきなり設定しても頑張る気にはなれません。
スモールゴール、特に最初のスモールゴールは「簡単に行えるレベル・量」にしましょう。
つまり、ほぼ確実に実現可能な範囲で設定しましょう。
スモールゴールが達成できないと始めから失敗を味わうことになります。
すると、挫折してしまい続かなくなってしまいます。
最初のスモールゴールは、「成功することに慣れるためのゴール」と考えて設定しましょう。
いかがでしたか。
「スモールゴール」を設定するコツを掴むと、大きな目標に対する道筋がよりわかりやすくなり、次に決める「行動目標」の行動をおこしやすくなります。
次回は、「行動目標」を設定するコツをお伝えします。