中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の坂口です。
長いようで短かった夏休みも終わり、いよいよ新学期が始まりました。
お子さんの様子はいかがでしょうか。自分から勉強する習慣は身につきましたか。
自分から勉強する習慣は、とても大切です。
勉強の必要性を考え、自らの意思で行動に移すことが一番大切です。
しかし、自分から勉強することを保護者の方が促そうとしても、
反抗的になるだけで聞く耳を持たないお子さんもいらっしゃると思います。
今回は「自分から勉強する習慣を身につけさせたい時に、どのように伝えたら良いか」をお伝えいたします。
伝え方のコツは大きく分けて二つあります。
①感情的に怒らないこと。
②理由を説明すること。出来ない解決策を一緒に見つけること。
何度か声をかけてもお子さんが聞く素振りを見せないと、思わず感情的になってしまうこともあると思います。
ですが、相手が誰であろうとどんな内容であろうと、怒りで思いは伝わりません。
一方的に自分の言いたいことばかり言うのではなく、「お子さんのことを考えて叱る」ということを念頭に置きましょう。
「メタ認知」という言葉をご存知でしょうか。
メタ認知とは、心理学の専門用語で
「自己の認知活動(知覚、情動、記憶、思考など)を客観的に捉え、評価した上で制御すること」です。
「認知を認知する」ということなのですが、もっとかみ砕いて言うと「知っていることを知っている」ということです。
例えば、
「隣のお家は犬を飼っている」ということが「認知」であり、
「隣のお家は犬を飼っているということを私は知っている」ということが「メタ認知」なのです。
この例は、単なる客観的事実を述べているだけですが、「メタ認知」は自身の感情をコントロールする上でとても大切な機能なのです。
例えば、
子どもが何度言ってもゲームをやめない、という状況があるとします。
繰り返し注意しているのに聞いてくれないので、注意している側は腹が立ってきますよね。
そこで「メタ認知」を使います。
怒って怒鳴ってしまう前に、自分の感情を自分で認知しようとするのです。
「何度も注意しているのに、この子は言うことを聞かない。その状況に私は怒れてきているな」と考えます。
すると、湧き上がる感情を自分自身の外側から俯瞰してみているような感覚になり、
今の状況を一歩引いて冷静に見ることが出来るのです。
怒りの感情から少し離れることが出来るのです。
「メタ認知」は繰り返していればそこまで難しいものではなくなります。
もし、怒り任せに何か言ってしまいそうになったら、ぜひ使ってみてください。
次回は、伝え方のコツの二つ目である「理由を説明すること。子供が理解出来る言葉を使うこと。」についてお話しします。