中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の岡田です。
定期テストもひと段落つき、冬休みのイベント事に胸躍らせるお子さんも多くいらっしゃると思います。
しかし、この冬休みこそ学習の継続が最も大切といわれています。
今回は「勉強を継続させていくための動機づけ」についてお伝えします。
初めに、動機付けという言葉について説明します。
「動機付け」とは、行動を起こしたり継続するための要因のことです。
ある行動を、「したい」または「したくない」と思わせる理由となるもののことを指します。
この動機づけは2種類に分けることが出来ます。
それは「外的動機づけ」と「内的動機づけ」です。
前者は「○○できたらお小遣いがもらえる」「△△ができなければ、ゲームやスマホ没収」といった出来高による外的な賞罰によるものです。
それに対し、後者は「数学の計算を解くのが楽しい⇒もっと難しい計算問題に挑戦してみよう」といった積極性を自分自身で高めるものです。
学習の動機づけは、外的動機づけの方がわかりやすく使いやすいので選ばれることが多いですが、
実際のところ内的動機づけの方が勉強に対する持続性としては秀でているともいわれています。
では内的動機づけを高めるためには何が必要なのでしょうか。
それは「エフィカシー(自己効力感)」です。
エフィカシーとは「自分ならできる」という自信です。簡単に言ってしまえばポジティブな「思い込み」です。
「自分ならできる」という思いこみも、時には必要だということなのです。
学力が低く、勉強が継続できない生徒さんの特徴として、
「どうせ自分は勉強が出来ない」「やったって覚えれっこない」
のようなネガティブな思い込みをしているということが挙げられます。
ネガティブな思いこみが作用する
⇒成績が上がらない行動を取る
⇒テストで悪い点数を取る
⇒さらにエフィカシーを下げる
という悪循環を生み出しているのです。
そこから脱却するには
「自分でもできるんだ」と思えるような成功体験を積み重ねていく必要があります。
そのために、まずはこういったことから試してみましょう。
- 現在の自分でも毎日達成できる目標を1つつくる。
- その目標をリビングのような家族全員目を通せる場所に貼り出す。
- その日の成果(問題を解いたワークのページなど)を家族の人に見せる。
- 必ずできているところを褒めてあげる、または「今のままで良いんだよ」という承認をしてあげる。
- 継続ができるようになってきたら小さなご褒美、つまり外的動機づけとなるものを不定期で与える。
与えるものは、「その子の大好物の焼き肉屋さんに連れて行ってあげる」「雑誌の最新刊を買ってあげる」というように何でも大丈夫です。
簡単な目標にすることで達成しやすくなるため、自信のないお子さんも、次何かをやり遂げようとするとき、
「この前も出来たから出来るかもしれない」と思うことが出来ます。
外的動機付けも勿論有効ですが、
子どもが大人になったとき本人の力となるのは内的動機付けやエフィカシーです。
学習場面では「最終的には内的動機付けを狙い、過程で外的動機付けを用いる」という使い分けが良いでしょう。
一度、勉強が続かない、自分からできないお子さんにぜひ試してみてください!