中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の柴山です。
急に冷え込んできましたが、皆さん体調管理は万全でしょうか。
さて、各学年この時期は学校で懇談会があり、お子さんはそれぞれの課題を意識させられているのではないでしょうか。
勉強面に関して、いくら課題が見えていたとしても行動しないことには現状はなかなか変わっていきません。
様々な行動の中から自ら「勉強する」という行動を選び取ることができる力は学習意欲によって変わってきます。
この学習意欲が高ければ高いほど、勉強することが苦ではなくなります。
小学生を対象にしたある研究では「学年が上がるにつれて学習意欲が低下する」という結果が出ています。
これは、5年生、6年生・・・と学年が上がるにつれて勉強する内容が難しくなり、
問題を解く中で正答する確率が下がってしまい成功体験が減ってしまうことが原因ではないかと考えられます。
これらの相関関係を考察する研究は数多くありますが、
その多くが「成功体験と学習意欲には相関関係がある」という結論を出しています。
そこで今回は「子どもに成功体験をさせるためのアプローチ方法」についてお話しします。
子どもに成功体験を実感させるには、子ども自身で考えさせ行動できたことに対してほめることが重要です。
勉強をしていて難しい問題を解くことに困っていたら、終わらすことを優先させて
子どもに考える時間を与えず答えを教えていませんか?
それではその問題を解いたのが子どもではなく、保護者になってしまいます。
これでは問題の解き方がわかっても成功体験にはなりません。
子どもが難しい問題でつまずいていても保護者の方は答えを伝えるのではなく、
どうしたら解くことができると思うか質問してあげてください。
そうすると、『わからない』『こうかなと思うけど、、、』というような返事が返ってくると思います。
分からない問題に対して、自分はなぜわからないのかを考えるきっかけづくりをしてあげましょう。
もし、子どもが考えてみても、全く分からない問題であれば解答や解説で確認して、理解することを促してあげましょう。
また、自分なりの考えがあるけどあっているか心配で解いてみることが出来ないようであれば、
保護者の方は『試しにやってみたら?』と伝え、子どもに自分の考えを実行させてあげましょう。
自分の考えで問題に挑戦することが出来たら、丸付けをして解き方を確認しましょう。
子どもの考えがあっていても間違っていても、
保護者の方はどうやって解くのが正解だったのかを質問して、理解出来たか確認してあげましょう。
解き方の確認ができたら、解答や解説を見ずにその問題のやり直しをしましょう。
やり直しが終わったら丸付けを、また間違っていたらどこが違ったのかを確認してその問題のやり直しをしましょう。
これを、自分の力だけで解けるまで繰り返しましょう。
そして、何もヒントを見ずに、自分の力で解くことができたときはしっかりとほめてあげましょう。
『正解できたね!すごい!』も良いですが
それよりも 『何度も何度も確認と解きなおしができたね!
だから最初は解けなかった問題でも自分で解けたんだよ!よく頑張った!』
のように解けたという結果を褒めるのではなく
解くまでの行動、つまり、自分で考えたということや何度も繰り返し解きなおしをしたことなど
プロセスをほめてあげましょう。
ほめることで、やってよかったと認識することが出来ます。
成功体験を実感してもらいたいからなんとなくほめる、ではちょっともったいないかもしれません。
ぜひ、子どもの行動に焦点を当てて、どの行動が良かったのかを伝えて褒めてあげてください。
そうすれば、子どもはその行動をもっと繰り返そうと思うことが出来ます。