中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
こんにちは。個人指導専門塾の柴山です。
2学期も後半戦に突入し、保護者の方からたびたびこのような相談を受けるようになりました。
「中学生になったらこの子ついていけるのかしら?」
勉強に集中できていないお子さんを見て、漠然と不安を抱えている保護者の方は、たくさんいらっしゃいます。
今回はそんな保護者の方に向けて、中学準備の観点から「集中力」に焦点を絞りお伝えしていきます。
中学生になると、学習量が増し、難易度も上がります。そして部活動もあります。
「やらなければいけないことは山ほどあるのに、集中出来ず、時間が全然足りないので終わらせられない。」
「テスト前も覚えることが多く、時間がかかりすぎて終わらない。」
これが中学での生活だと言っても過言ではありません。
だからこそ、限られた時間で成果を上げることができる「集中力」が必要になってくるのです。
そこで、改めて考えていただきたいと思います。
そもそも「集中する」とはどういうことでしょうか。
勉強において、集中している状態とはどういう状態のことを言うのでしょうか。
集中している状態とは、「他事をはさまず机に向かうことを継続している」状態です。
勉強部屋に誘惑になるものを置かない、というのもひとつの手です。
テレビやゲームなど遊びの誘惑があると集中は阻まれやすくなります。
ただ、それらを勉強部屋から排除したとしても、部屋に飾ってあるものや家具、壁や天井についているシミなどにまで気をとられてしまう子どももいます。
そこまで気を付けてあげるのは難しい場合もありますよね。
実は、集中している状態を維持するために、もうひとつ大切なことがあります。
それは、お家での声かけによるお子さんのモチベーションの維持です。
どんな言葉をかけてあげればお子さんのモチベーションをあげたり維持したりすることが出来るのでしょうか。
そこで、私が実際に教室で行っている声かけをご紹介します。
私が実践している声かけとは、短い時間や少ない問題数を解ききることを目標として伝えることです。
例えば「この問題までやったら休憩しよう。」「この問題を10分で解いてみよう。」など。
目標時間をすぐに忘れてしまう生徒には、目の前に時計を置きます。
また、他のことに注意がそれてしまう生徒には「もう5問もできたね!」「あと3問だね!」とノートを指でさしながら声かけをこまめにしています。
目標が自分で達成できるようになってきたら、問題数を増やしたり、時間を長くしたりしていきます。
このように、
まずは低い目標を設定して、それをクリアできるようなったら、目標を徐々に高くしていきます。
どんなことでも目標があると、達成するために必要な行動を後押しすることが出来ます。
行動科学では、このように達成出来ることを前提とした小さな目標のことをスモールゴールといいます。
このスモールゴールを細かくいくつも設定してあげることで、勉強に対するモチベーションを高く維持することが出来ます。
スモールゴールがあれば、それをクリアするごとに達成感が得られ、また次の目標に向かっていけます。
それを積み重ねることで、最終的なゴールまで達成することができるのです。
初めのうちは声かけをしないと集中力が維持しないかもしれませんが、これを繰り返すことで集中することに慣れていくことが出来ます。
すると、いずれは保護者の方や先生の声かけがなくても集中することが難しいことではなくなっていくのです。
ただ、すぐに出来るようになることではありません。
中学生になる前に、ぜひご家庭でも今のうちから意識していけると良いですね。