行動科学で見る「伸びない理由」と向き合い方

成績が上がらないのは努力不足? それとも時期の問題?

このようにお悩みの方に向けて、今回は、『行動科学で見る「伸びない理由」との向き合い方』についてお話します。

 

今、成績が伸びづらいのは“時期の特性”です

11月後半、保護者様からよくいただくのが「頑張っているのに成果が出ない」というお悩みです。

これは決して努力不足ではなく、2学期後半の構造的な難しさが影響しています。

学習内容は高度化し、定期テストも総合問題が増え、点数が上下しやすい時期。

さらに、日照時間の減少や気温の低下により、集中力や気分が落ち込みやすくなります。

行動科学の視点でいえば、“行動の強化が得にくい=成果が見えにくい環境”が生まれるのです。

成果が見えないと“報酬”が減る。だから行動が落ちる

行動科学では、人の行動は「強化される(報酬がある)」ほど続きます。

しかしテストの結果が伸びない、勉強が難しくなる、成功体験が減る――こうした状況が続くと、報酬が弱まり、行動量が自然と減ってしまいます。

これは「怠け」ではなく、人間の心理として当然の反応です。

もしお子様が最近、集中の持続が短くなったり、問題への取り組みが遅くなっているとすれば、それは“行動の強化が低下しているサイン”かもしれません。

この時期に必要なのは「やり方の負荷調整」

努力を続けているのに伸びないときは、量を増やすのではなく、やり方の設計を変えることが効果的です。

たとえば、

  • 「45分勉強」→「15分×3セット」に変更する
  • 苦手科目の前に、必ず“成功しやすいタスク”を入れる
  • 今日やることを“3つだけ”に絞る

こうした小さな調整が、行動を再び動かし始めます。

行動科学でいう「先行条件」「強化」を見直すことで、勉強の質は劇的に改善していきます。

保護者様の一言が、子どもの“回復スイッチ”になる

成果が出ない時期ほど、子どもは「自分はダメだ」と感じやすいものです。

そんな時に効果を発揮するのが、短く肯定的な承認です。

  • 「ここまでコツコツやってきたのはすごいよ」
  • 「疲れるのは頑張っている証拠だよ」

こうした言葉は、強化刺激となり、行動の回復につながります。

伸びない時期こそ、焦らず、やり方を整え、安心感を補うことが大切です。

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