家庭で増える“言葉のすれ違い”を防ぐ方法

夏休み中に受けた模試や過去問は、点数の良し悪しだけに目が行きがちです。
けれど本当に注目したいのは、その点数がどう作られたかという背景です。
国語で平均点を取っていても、記述が弱いのか?選択問題が得意なのか?出題形式がどうであれまんべんなく取れているのか?によって対策は変わります。数学なら公式は覚えているが文章題になると正答率が下がるなど、傾向が見えてくることもあります。
結果を“合否の判定”ではなく、“これから進むための地図”として捉える――この視点が秋以降の学びを変えていきます。

間違え直しの本当の目的は、正解することではなく「なぜ間違えたのか」をはっきりさせることです。
例えば「覚えていなかった」「読み間違えた」「時間が足りなかった」など、原因を自分の言葉で説明できるようになると、同じミスを繰り返す確率は大きく減ります。
さらに、誤答の中でも“基礎的な理解不足”と“高度な応用問題”は分けて考える必要があります。基礎ミスが多い場合はまずそこを優先し、応用は後回しにする判断も有効です。
限られた時間を有効に使うには、この間違い分析が欠かせません。

夏の終盤に陥りがちなのが、あれもこれも完璧にしようとしてすべてが中途半端になることです。
ここで鍵になるのが優先順位付けです。
入試で頻出かつ正答率が低い単元や、基礎の穴になっている分野は先に手を付けたい部分。
さらに志望校の配点比率も参考になります。配点の高い教科や得点源にしやすい科目を先に仕上げることで、総合点を底上げできます。
「今やるべきところ」を明確にし、その順番に沿って進めるだけで、効率は格段に上がります。
勉強の成果と聞くと、どうしても点数や偏差値に目が向きます。けれど、それ以外の成長にも目を向けてみたいところです。
勉強時間が増えた、自分から机に向かう回数が増えた、苦手科目に手を付けられるようになった――こうした行動の変化は確実に力になっています。
数字には表れない成長を見逃さず、それを言葉にして認めてもらえることで、自信は積み上がっていきます。
秋から冬にかけては精神的な持久力が求められる時期。夏の終盤で見つけた小さな成長は、これからの頑張りを支える大切な土台になります。

模試や過去問の結果は、判定ではなく次の作戦を立てるための材料です。
「点数の背景を探る」「間違いの種類を知る」「優先順位を決める」――この3つの視点を持つことで、夏の努力は秋からの伸びへと確実につながります。
数字だけでは見えない成長にも目を向け、これからの学びを後押ししていきましょう。
お問い合わせ・無料体験申し込みはこちら