中学生のテスト勉強を応援!行動科学を使った声かけ方法とNG例
前回は、マスク生活による子どもたちの現在についてお話ししました。
「マスクは必須・子どもたちを感染症から守るもの」ですが、それが子どもたちに与えている影響は小さくないと思います。
【コロナ×コミュニケーション】を題材にした第2弾は、脳の働きからマスクありきの日常が子どもたちに与える影響を見ていきたいと思います。
人との関わりで活性化する前頭前野
脳のなかに「前頭前野」と呼ばれる部分があります。主な働きを以下に挙げました。
- 考える
- 記憶する
- アイデアを出す
- 感情をコントロールする
- 判断する
- 応用する
- やる気を出す
前頭前野は「脳の司令塔」とも呼ばれ、人間らしく生きるために欠かせない部分です。
そして、この前頭前野は人とのコミュニケーションをとることで活性化することも分かっています。
SNS・電話でも活動は高まりますが、相手の表情や雰囲気を読みながら対応するほうが前頭前野の活性度が高まるのです。
前頭前野の働きが鈍いと?
研究結果によると、前頭前野はとくに8~15歳の思春期前後に急速に発達します。※
友達との関わり方や人との接し方、コミュニケーションの取り方を実践しながら学んでいく小・中学生の時期です。
小・中学生の子どもたちはまさに今、前頭前野が成長している途中ですが、ここにマスクが与える影響は少なくありません。
分かりやすく勉強に例えて、大げさにいえば「文字のかすんだ教科書を読み、インクが上手く出ないボールペンでノートをとっている」といったところでしょうか。
前頭前野の働きが鈍くなると、物忘れが増える・考えられなくなる・感情のコントロールができない・やる気がでない、といったマイナス要素が起こります。
そして、結果的に学力も低下していってしまうことが容易に想像できるかと思います。
コミュニケーションを円滑にとり、意欲を持って勉強したり、自分らしさを発揮しながら生活するためには、前頭前野の成長が必要なのです。
参考文献:『社会脳の成長と発達』相原正男