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教科別教育改革のポイント解説、最終回は理科編です。
小・中学校の学習指導要領は現行維持
今回の改革では、理科における小・中学校の学習指導要領の変更点はなく、現行のままとなっています。
しかし高校では、数理を横断的に探求していく力を養うことを目的とし「理科」とは別に「理数」という教科が新設されることになりました。
これに向けて、小・中学生では理科における探究心や興味を失わないようなアプローチができると良いでしょう。
小学生理科の課題
小4生と中2生を対象に行われた国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)では、「日本の学生は、観察・実験の結果を整理・分析し、それを元に考察して説明することが苦手」という調査結果が出ています。
これを解決するためには、子どもたちが持っている探究心を大切にすることが重要です。
例えば、「空気って目に見えないけど、重さってあるのかな?」という疑問を子どもが呟いたら、図書館やインターネットでぜひ一緒に調べてみましょう。身の回りの疑問を一つずつ解決する体験を重ねることで、子どもたちはいろいろなことを少しずつ自分の言葉で説明できるようになっていきます。
お子さまの「なぜ?」を大切に、一緒に疑問を解決してみてくださいね。
中学生理科の課題
中学生の理科離れが進んでいると言われる昨今。原因の一つに、小学生の時には昆虫や植物など身近に感じていた題材が、単に知識や理解を問うものに変わってしまうことが挙げられます。
もともとは興味を持っていたのに、問題に正解できるかを重視されるようになって楽しくなくなってしまったということでしょう。この状態が進んでしまうと、理科に対する能動的な興味を持てなかったり、先述したように、実験や観察の結果を元に考察し、自分の言葉で説明することが苦手になってしまいます。プログラミング的思考が苦手になってしまうと言い換えることもできるでしょう。
これを改善するには、身近な事象について「なんでこうなるんだと思う?」と疑問を投げかけ、素朴な疑問を理科の知識で解決できると示すことがおすすめです。
一緒に疑問を調べたり、クイズ形式にしてみても楽しみながら学習できますよ。
いかがでしたか。
5教科の変化点のポイントをお伝えしてきました。
学校の勉強だけではなく、その先の人生も豊かにしてほしいという思いが込められた今回の教育改革。目まぐるしく変わる環境にお子さまが取り残されないよう、今回の記事をぜひ参考にしてみてくださいね。